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「証拠はない。けど間違いない」オバ記者がかつて受けた性被害体験を告白「すぐに反撃に出た自分を“よくやった”とほめたい」、加害者に会いに行き、吐き捨てた一言

気づいたらタクシーの後部座席で…

 それから数年後、さらに嫌な思いをしている。

 ある医師の独自の治療法が話題になり、取材をすることになった。都心のホテルのロビーでひと通りの取材を終えて帰ろうとしたら、「明日の夕飯につきあってもらえますか? おいしいワインをごちそうします」と言う。陰毛占い師と違って、とても感じがいい。断る理由もないのでオッケーして気持ちよく飲んだ、はずだった。その医師と一緒にタクシーに乗り込んだところまでは覚えている。

「それで、お客さん、どこに行くんですか? お客さん、お客さん」

 運転手の声で目が覚めた。私ひとり、後部座席で横たわっていたの。「えっ、連れはいなかった?」と聞くと、「ああ、さっき、車を止めた男性から『この人を送ってやって』と5000円渡されたけど」と言う。

 ふと下半身に違和感を感じた。スカートの中に手を入れたら、はいていたはずのガードルがない! 時計を見たら午前0時を少し回ったところ。ホテルのラウンジを出てからそう時間がたっていない。この間に何が起きた? てか、お酒だけでここまで記憶が飛ぶものだろうか……。

 翌日、私は医師に電話を入れた。

「昨夜はごちそうさまでした。車のお手配までしていただき、ありがとうございます」とまずはご挨拶。すると、「あ、あ、いえ、いや、こちらも、あの」としどろもどろだ。「ところで私、何かご迷惑をおかけしなかったでしょうか」と畳みかけると、「ふふ。ずいぶん、酔っていたね」と笑うではないの。

 頭に来た。こんなときは頭で考えるより、体の動くままにするのが正解だ。翌朝、私はその病院に向かった。受付で名刺を渡して、「診察中? では補足取材をしたいので待たせていただきます」と言って、待合室に座り込んだ。

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