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【新入生が知っておきたいキャンパスの闇】大学内で窃盗・盗撮・マルチ商法がはびこっている実態 イメージ悪化を恐れ大学の対応は及び腰、「自衛するしかない」の声も

学生が学生に「SNSを介した投資」への勧誘

 窃盗や盗撮に加えて、これまた多発しているというのが詐欺やマルチ商法への勧誘行為だ。ある国立大学で勤務する女性教員・Dさん(40代)は、近年、学生間でのSNS型投資勧誘が横行していると語る。

「最近耳にする機会が増えたのが、SNSを介した投資への勧誘です。『闇バイト』のようなものには流されない学生でも、『SNSを使って簡単に稼げる』といった文言に騙されることはある。InstagramのDMやストーリーなどを使って、『AIを使っているので絶対に元本割れしない』『暗号資産を使った安全な投資』などと、学生が学生を勧誘している実態があります。突然、投資系のLINEグループに追加されたというケースもありました。マルチ商法や詐欺の場合は、加害者側の学生も犯罪の認識がない場合が多く、善意で友人を誘ってしまうのです」(Dさん)

 私立大学に通う男性・Eさん(22歳/大学生)は、友人が就職活動中に詐欺被害に遭ったと話す。

「僕の友人は、就職活動中に『就活の師匠がいる』と紹介され、授業料として20万円ほど支払い、そのうえ投資話にも騙されてしまいました。彼は就職活動中、インカレサークルの先輩から“各分野に人脈がある就活に強い大人”を紹介されたそうです。その人物はセミナー講師のようなことをしていて、就活のためになるアドバイスをし、見込みがある学生を企業につなぐエージェントだと名乗っていた。

 しかし、最終的には就職指導ではなく『副業として投資をした方が将来安定する』『早いうちに経済的自立を達成するべき』と暗号資産投資などの話を紹介してきたといいます。最終的には、『君もこれを友人に紹介すれば紹介料が入る、普通の就活をする必要はない』と勧めてきたんだとか。ようするに、就活講師のふりをしたマルチ商法でした。大学側はこうした事例があることを、新入生にもしっかり説明し、啓発してほしいです」(Eさん)

 関係者によれば学内では男女間のトラブルとしてストーカー被害や、学生同士のデートDVなども耳にする機会が多いという。大学にはながらく、教員や学生、学問の自由を守るべく“大学の自治”を重んじる歴史や風潮がある。学内で生じた事件や事案は公にならないものもあるが、これから大学生になる受験生や、現在大学に通っている学生は、こうした実態を知った上で注意を払ってほしい。

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