他の人が目をつけにくいところに“逆張り”
お金を投じる先を幅広く分散させておくことで、乱高下が続く株式市場に振り回されないで済むのだという。投資や事業に踏み出す視点も独特だ。たとえば不動産投資は、よく戦略として取られる「都心部の築浅物件」ではなく、「地方の築古物件」を狙う。
「誰も手を出さないような地方の築30年以上のマンションを買って、リフォームして貸す。現在、不動産を9件ほど投資していますが、該当物件は60~90平米前後のファミリータイプで駐車場も込みの物件を狙っている。駐車場分利回りが向上する仕組みなども工夫しているので、利回りは15%くらい出ています。
最近、一番うまくいっているのが、外貨両替機の設置投資ですね。ホテルなどで見かけると思いますが、自動の外貨両替機を1台あたり600万円で設置する。コロナ前から始めて訪日外国人はコロナ禍で激減しましたが、コロナが明けると昨年は訪日外国人が過去最高となるなど利用が急増しています。不動産も外貨両替機もそうですが、他の人が目をつけにくいところに“逆張り”していく発想です。
そのほかにもアパレルなどの物品販売やブルーベリー農園の委託など、さまざまな投資や事業を幅広く手がけることで、たとえどれかがうまくいかなくても、お金が減らない仕組みをつくっているわけです」
「長期・積立・分散」は資産を減らさない法則といわれるが、ひとつの投資先に縛られることなく選択肢を増やしている坂本さんは、まさにそれを実践しているとも言えそうだ。そんな坂本さんが現在、株式市場で注目している個別銘柄は何か。
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【プロフィール】
坂本慎太郎(さかもと・しんたろう)/大学卒業後、メーカー勤務を経て、日系の証券会社でディーラーとして6年間活躍後、かんぽ生命保険に転職し、株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。個人投資家として1.5億円超の資産を築く一方、2015年に中級者向けのトレード指導を行なう「こころトレード研究所」を設立、所長に。ディーラーとして短期、機関投資家として中長期と幅広い経験や実績に裏付けされた投資アイデアを多数持つ。「Bコミ」のハンドルネームで知られ、テレビ、ラジオ、雑誌など各メディアでも活躍中。著書に『朝9時10分までにしっかり儲ける板読み投資術』『ずるい不動産投資―手間暇かけずに毎月50万円の家賃が入ってくる築古区分マンション投資入門』など。