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キャリア
職場の問題解決入門

「アレもコレも最優先」でマルチタスクを要求する上司に現場が疲弊…“やってはいけない解決策”は人員を増やして対処すること 問題解決につなげる正解とは

[退治方法]優先する仕事を決める「ルール」づくり

 マルチタスク虫を退治する方法はシンプルだ。仕事に優先順位をつける「判断基準」を決めることだ。決して、上司に「優先する仕事の順番」を決めてもらおうと考えてはならない。

 マルチタスク虫がまん延している現場は、上司も目の回るような忙しさで仕事をしていることが多い。その上司にも上司がいる。

 つまり、上司の上司に対する報告や対策立案で、多くのマネジャーはプレイングマネジャーであることが多い。自らも現場を助けるために仕事をしているので、上司のマルチタスクはさらにひどくなっているケースがほとんどだ。

「仕事の優先順位を決めること」と、「優先順位の判断基準を決めること」とは全く異なるということを、特に理解する必要がある。優先順位を上司がイチイチ決めなければならないのは大変だが、前もって判断基準を現場のメンバーと上司の間で合意しておくのだ。

 現場のメンバーが集まり、上司の立場になって、優先順位の判断基準を自ら考える。そして、その結果を上司と相談し、合意しておく。

 その優先順位に従っている限り、上司にイチイチお伺いを立てる必要はない。現場は判断基準に従って、自ら決めた優先順位通りに、粛々と一つひとつのタスクに集中して仕事を進めればいい。

 この「粛々と一つひとつのタスクに集中して仕事ができる」ということが、仕事の生産性を高める上では極めて大切だ。

「あれもこれも最優先すれば早く終わる」と言うのは「思い込み」で、人は一つひとつ集中しなければ良い仕事はできないのだ。

※岸良裕司氏・著『組織をダメにするのは誰か? 職場の問題解決入門』(クロスメディア・パブリッシング)より、一部抜粋して再構成

【PROFILE】
岸良裕司(きしら・ゆうじ)/ゴールドラットジャパンCEO。全体最適のマネジメント理論TOC(Theory of Constraint:制約理論)をあらゆる産業界、行政改革で実践。活動成果の1つとして発表された「三方良しの公共事業改革」は、ビジネスマネジメントの第一人者、エリヤフ・ゴールドラット博士の絶賛を浴び、2007年4月に国策として正式に採用された。成果の数々は国際的に高い評価を得て、活動の舞台を日本のみならず世界中に広げている。2008年4月、ゴールドラット博士に請われてゴールドラット・コンサルティンググローバルパートナーに就任し、日本代表となる。東京大学MMRC(ものづくり経営研究センター)非常勤講師。主な著書に『全体最適の問題解決入門』『考える力をつける3つの道具』(以上、ダイヤモンド社)、『最短で達成する全体最適のプロジェクトマネジメント』(KADOKAWA)、『いま、あなたに必要なのは答えじゃない。問いの力だ』『脱常識の儲かる仕組み』(以上、アマゾン)、『子どもの考える力をつける3つの秘密道具』(ナツメ社)、監修書に『ザ・ゴールコミック版』(ダイヤモンド社)などがある。

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