今週のドル円はどう動く?
投資情報会社・フィスコが2月24日~2月28日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は弱含みか。米インフレ指標の伸びは鈍化が予想され、緩和的な金融政策を見込んだドル売りが先行。また、日銀による早期利上げ観測が高まり、円買いがドルを下押ししそうだ。2月19日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月開催分)は一段の緩和に慎重だった。追加利下げの前にインフレ鈍化を確認するとの内容で、次回3月の会合も金利据え置きの公算が大きい。
今週の注目材料となる米コアPCE価格指数は市場予想が前年比+2.6%。想定通り前回の同+2.8%から鈍化すれば連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げを見込んだドル売りに振れ、さらに水準を切り下げる可能性がある。
また、東京都区部CPIは前回を上回れば、日銀による早期追加利上げの思惑から円買い地合いは継続しよう。足元で日銀当局者からタカ派的な見解も聞かれ、主要通貨は対円で下押し圧力が強まりそうだ。
一方、ウクライナ戦争の終結に向けた協議に不透明感が広がり、全般的に安全通貨の円が選好されやすい。また、週末のドイツ総選挙で極右勢力が躍進した場合、ユーロ圏の不安定化が警戒されユーロ売り・円買いが見込まれる。
【日・2月東京都区部消費者物価コア指数】(28日発表予定)
28日発表の2月東京都区部消費者物価コア指数は、前回の前年比+2.5%を上回るか注目される。想定よりも強い内容なら3月の追加利上げ期待で円買いに振れやすい。
【米・1月コアPCE価格指数】(28日発表予定)
28日発表の米1月コアPCE価格指数は現時点で前年比+2.6%と、前回の同+2.8%から鈍化の見通し。想定通りなら一段の緩和を見込んだドル売りが見込まれる。