GQuuuuuuXは“クランバトル”に参戦する最新鋭モビルスーツだ(c)創通・サンライズ
ガンダムシリーズ以外のアニメのファンが劇場に足を運んだ面もあるようだ。『GQuuuuuuX』は監督を務めた鶴巻氏の他、シリーズ構成・脚本の榎戸洋司氏、脚本の庵野秀明氏、メカニカルデザインの山下いくと氏といった稀代の名クリエイターが終結した。
ガンダムシリーズを全く見たことがないという10代の女子大学生のDさんが語る。
「私は『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズのファンで、鶴巻さんや庵野さんが手がけるアニメに期待して鑑賞しました。『GQuuuuuuX』はファーストガンダムを知らなくても見られるし、知っていたらもっと楽しめる作品だと感じました。『GQuuuuuuX』に興味を持ったのはエヴァンゲリオンやスタジオカラーが好きだからという若者も多いと思います」
「Z世代」名付け親の見解は
一方で意外な要因を挙げる識者もいる。若者研究の第一人者で「Z世代」の名づけ親でもある芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授の原田曜平さんが指摘するのは「親の影響」だ。
「今の40〜50代が思春期の頃、特に男性は親の干渉がウザくて親と全く会話しなかったり、『うるせえ!』『クソババア!』と怒鳴った記憶がある人も多いでしょうが、Z世代は親とめちゃくちゃ仲が良く、親とデートに行きたいとか、ずっと一緒に住み続けたいと思っている子が多いんです。
親から『ガンダムは面白いよ』と言われて、それならと観に行った子も意外といるはず。実際、『トップガン マーヴェリック』や『ゴジラ−1.0(マイナスワン)』といった中高年に受けるリバイバル映画は、前作をリアルタイムで体感した親に勧められて観に行ったZ世代が目立ちました」