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ビジネス
日産がテスラに買収される日

《経営統合破談までの内幕》“共同持ち株会社”による統合計画ではなく、完全子会社化を要求したホンダと「さすがに飲めない」と拒んだ日産

現在の日産自動車を取り巻く構図

現在の日産自動車を取り巻く構図

 日産関係者はこう明かす。

「日産の名前が入らない新社名を受け入れてでも経営統合すべきとの考えが社内には多かったが、さすがに子会社案は飲めないというのが大勢になった」

 こうした激しいやり取りの末、両社の統合交渉は破談になった。一部の日産役員は自力再建ができると見ているようだが、筆者には到底そうは思えない。2019年12月に社長に就任した内田氏が大きな構造改革を先送りにし、業績の悪化を招いたことが否定できないからだ。

 2月13日に発表した2025年3月期決算の通期業績見通しでは、営業利益は昨年11月の見通しから300億円下方修正して1200億円とし、当期純損益は「未定」から800億円の赤字に落ちた。

 アナリストら市場関係者は「減損処理も今回の見通しには含まれておらず、さらに赤字が拡大するだろう」と見ている。

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 関連記事《【インサイドレポート】誰が日産を買収するのか テスラ、鴻海、ホンダ…元首相の名前まで報じられ“政治銘柄”となった「現在の日産を取り巻く構図」》では、現在の日産を取り巻く動向について、井上久男氏のレポートを全文公開している。

【プロフィール】
井上久男(いのうえ・ひさお)/ジャーナリスト。1964年生まれ。大手電機メーカー勤務を経て、朝日新聞社に入社。経済部記者として自動車や電機産業を担当。2004年に独立、フリージャーナリストに。主な著書に『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』などがある

※週刊ポスト2025年3月14日号

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