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【池上彰氏・佐藤優氏が緊急対談】急激な米ロ接近で国際政治の“ゲームのルール”が変わる バイデン時代の「ロシアvs欧米」から「米ロvs西ヨーロッパ」へ

池上:バイデン政権までは〈ロシア対欧米〉だった図式を、〈米ロ対西ヨーロッパ〉と塗り替えるということですか。「欧米」という言葉が使えないってことですよね。

佐藤:その通りです。嫌な話ですが、こうなるとウクライナは米ロの“食い物”になる可能性もあります。

東部の占領地域のレアアースはロシアが収奪し、西部のレアアースはアメリカが収奪する。そして米ロは「金持ちケンカせず」になる。いくら「ロシアの力による現状変更を許さない」と唱えたところで、最も強大なアメリカがそれを追認しているんじゃ、世界はこれを認めざるをえません。

池上:まさに「新帝国主義の時代」ですね。

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 関連記事《【全文公開】池上彰氏×佐藤優氏が緊急対談 トランプ大統領による「ウクライナ停戦」後の新しい世界地図を読み解く 「新帝国主義の時代」に備えよ》では、池上彰氏と佐藤優氏が存分に語り合った「トランプ停戦後の新しい世界地図」についての分析を全文公開している。

構成/広野真嗣(ノンフィクション作家)

【プロフィール】
池上彰(いけがみ・あきら)/1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、1973年NHK入局。1994年から「週刊子どもニュース」のお父さん役を11年務め、2005年よりフリージャーナリストとして活動。名城大学教授、東京工業大学特命教授。著書に『池上彰の世界の見方 ロシア』『一気にわかる!池上彰の世界情勢2025 トランプ再選で日本と世界はどうなる編』など。

佐藤優(さとう・まさる)/1960年、東京都生まれ。元外交官、作家。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在露日本国大使館などを経て外務省国際情報局に勤務。現在は作家として活動。主著に『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』、近著に『賢人たちのインテリジェンス』『佐藤優の特別講義 戦争と有事 ウクライナ戦争、ガザ戦争、台湾危機の深層』など。

※週刊ポスト2025年3月14日号

ジャーナリストの池上彰氏

ジャーナリストの池上彰氏

元外交官で作家の佐藤優氏

元外交官で作家の佐藤優氏

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