お得に見えて余計な出費を招きかねない
ショッピングサイトやクレジットカードの「ポイント還元率アップ」も、よくある誘い文句。だがこれも、お得に見えて余計な出費を招きかねない。
「ポイントは“割引”とも考えられますが、例えばクレジットカードのポイント還元率はだいたい1%ほど。100円のものを買ってたった1円しかつきません。ポイントがつくことを理由に余計なものを買うなら、いくら割引されたところでムダ遣いです」
「ポイントの分だけ安くなるから」と、余計なものを買ったり、せっかく貯めたポイントの有効期限を忘れて失効してしまう人も多い。
「事実上の割引をするということは、必ず企業側にはそれを上回るメリットがあると考えるべき。数円、数十円の割引のために何万円も購入していては、企業の思うつぼです。お金を使っている感覚が希薄になるキャッシュレスやポイ活は、余計な買い物をしやすくなるといえます」(林さん)
そもそもポイントを貯めることを目標にしてはいけないと話すのは、ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんだ。
「貯めすぎると“これで何か買わなければ”という気持ちがわくので、少し貯まったらすぐに使うこと。会計時に“ポイントを使いますか?”と聞かれたら、迷わず使いましょう」
ポイントは貯めるものではなく、貯まるもの。ポイントの分だけ買うものを1つ減らした方がよほどお得になるだろう。
ムダ遣いを避けるには、「脱・キャッシュレス」という選択肢もあるが、どのように始めていけばよいのか。後編記事《「脱・キャッシュレス」のための「現金管理」2大テクニック 財布に1回「3万4000円」法と「1か月の予算5週分割」法を解説》で詳細に解説する。
※女性セブン2025年3月20日号