会社をすぐに辞めたってなんとかなる(イメージ)
若者が会社を3年以内に辞めると「近頃の若者は忍耐力がない! 『石の上にも3年』という言葉があるだろ!」といった批判が寄せられることもある。一方で「辞めることの何が悪いのか?」と疑問を呈するのは、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏(51)だ。中川氏自身、新卒で入った広告会社を4年で辞めた経験があるが、「会社を辞めたってどうにでもなる」と振り返り、さっさと会社を辞める決意をした若者にエールを送る。
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何が「忍耐力がない!」ですか。人間は個々の幸せを最大化するために生きているのです。新卒で入った職場を3年以下で辞めることへの批判は根強くありすが、別にあなたはその人々の上司ではありませんし、親でもないですよね? だったら批判する必要はないんですよ。その人が熟考の上で決めたことです。
私はそういった決断をした若者を支持します。人は滅私奉公を求められるべきではない。イヤだったら逃げてもいいし、所詮組織なんてもんはあなたのことを兵卒の一人としか捉えていない。だったら自分の「イヤだ」という感覚を重視すべきなのです。
辞めた人は、そこで悲観的にならないでください。いまや新卒で入った会社に定年までいるような時代ではありません。転職も当たり前ですし、仕事はいくらでもあります。なんなら若ければ若いほどチャンスがあるんです。
とはいえ、ずっと無職というわけにもいかないでしょう。新しい仕事を始めるに際して、重要なのが「ツテ」です。結局、組織からであろうと、個人からであろうと、仕事は「誰か」からもらうものです。
なので「私はコミュ力がないです」や「私は人と会うのが苦手です」と開き直るのではなく、常に誰かと良い関係性を築いておくようにしましょう。そうした関係を築いておけば、会社をやめて無職になった時に救いの手を差し伸べてくれるかもしれません。事実、私自身もそうでした。