横並び派の言い分は? 20代女性・Cさんは、向かい合うのは「面接みたいでどうも好きになれない」と語る(イメージ)
店側も「案内の仕方が難しい」
店側はどのように感じているのだろうか。カフェやファミレスで勤務経験があり、現在も飲食店で働く50代女性・Dさんは、横並びする人の属性の変化を指摘する。
「以前は横並びといえば、親御さんがお子さんをお世話するためという目的が多かったように思います。近年は友人、カップル・夫婦など関係性を問わず、横並びをする方たちがいます。隣同士のほうが話しやすいようですし、話をしないまでも、一緒にパソコンやタブレットを並べて仕事や勉強をするケースもよく見かけます。あと、多いのは自撮りをする人たちでしょうか。同じ側にいた方が撮影しやすいのでしょう。“絶対に横並び派”もいて、対面2人掛けの席を案内したら、『隣同士で座れないならいいです』と断られたことが何度かあります」(Dさん)
横並び派が密かに増えつつあるなか、「店員の案内も大切になってきた」とDさんは言う。
「通常時は特に影響はありませんが、やはり困るのは混雑時です。本来なら座れる方が座れないことになりかねません。お客様から、『あそこの席空けられると思うんですけど……』と言われて、テーブルを空けていただくようお声がけをしたこともあります。たくさん空席があっても店員が『こちらにどうぞ』と座席を案内するのは、後々のトラブルを生まないためなんです」(Cさん)
混雑状況や店側のルールに気を配り、それぞれが柔軟に対応したいものだ。