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土俵に埋まるカネ

新横綱・豊昇龍が途中休場の舞台裏 3個目の「金星配給」で相撲協会に早くも年72万円の褒賞金支払いの負担増が発生していた

昇進を決めた初場所も平幕に3敗

 千代翔馬は初金星だったが、高安は6個目の金星となり、来場所からは褒賞金のうち金星によるものが20万円から24万円に増額されて支払われる。今場所の豊昇龍は10日目に対戦が組まれていた東前頭5枚目の宇良との一番で平幕との対戦が終わり、終盤の5日間は三役との取組が予定されていた。途中休場したことで4個目の金星配給は免れたが、当然ながら来場所以降も平幕との対戦はある。

「12勝3敗で横綱昇進を決めた今年の初場所でも、負けた3敗は熱海富士、正代、平戸海とすべて平幕だった。大関昇進を決めた2023年名古屋場所も3敗のうち2敗は錦木、北勝富士の平幕だった。大関昇進後も平幕に負けることが多く、阿炎、宇良、翔猿、高安、熱海富士、豪ノ山を苦手にしており、今後も平幕に黒星を重ねていく可能性がある。

 立浪親方(元小結・旭豊)は『僕が“休むか”と言った。これ以上不甲斐ない相撲は取らせたくなかった』とコメントしているが、途中休場をしたのも、苦手力士のひとりだった宇良との対戦ということで、協会から休場勧告があったのではないか。

 大乃国(現・芝田山親方)や三代目若乃花(元・藤島親方)のように、15日間皆勤しながら負け越すという横綱としては不名誉な記録も過去にはあった。もちろん弱い横綱には横審の口を借りて引退勧告ということにもなるが、協会としては横綱が負け越すことより、協会の出費につながる“金星配給王”になってしまわれるほうが困るということではないか」(前出・相撲担当記者)

 豊昇龍はひとり横綱という重圧もあるし、体重149キロの軽量力士だけに受けて立つ横綱相撲を強要することはできない。協会にとって喉から手が出るほど欲しかった新横綱だけに、10月のロンドン公演までに引退勧告が出ることはないだろうが、来場所以降も平幕力士に負け続けることがあれば、横綱としてのキャリアは雲行きが怪しくなってくる。

 角界の給金事情には複雑な仕組みがある。関連記事『《幕内力士の収入一覧を大公開》途中休場の横綱・豊昇龍は「そんなに稼げていない」実態、年収は4600万円+α、「持ち給金」「懸賞金」で横綱を上回る平幕力士も存在する複雑怪奇な給料事情』では、全幕内力士の“給金”の一覧を全公開している。

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