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キャリア
土俵に埋まるカネ

大相撲「新弟子激減」は“他のスポーツより稼げない問題”も影響か 横綱も年収1億~2億円…大谷翔平はもとより、サッカー・三苫薫、ゴルフ・松山英樹を大きく下回る水準

野球、サッカー、ゴルフと比べてトップの年収があまりに少ない

「横綱や大関は懸賞金も多く獲得するし、幕内優勝の賞金(1000万円)のチャンスもある。ただ、月給だけを見ると横綱と大関は50万円、横綱と平幕は120万円しか差がない。角界の頂点を極めた横綱とはもっと大きな差をつけるべきだという声もある」(若手親方)

 力士の年収は公表されていないが、1億円を超えるのは横綱や大関クラスのみとみられる。優勝回数45回で引退時の褒賞金が2184円(1場所ごとに873.6万円支給)の白鵬(元横綱、現・宮城野親方)ですら年収は2億円程度だったといわれている。

 メジャーリーグの大谷翔平が結んだ10年総額約1000億円の契約は別格としても、日本のプロ野球でも巨人はマルティネスと球界最高となる4年総額50億円で契約し、岡本和真が年俸5.4億円など1億円プレーヤーが15人いる。ソフトバンクは18人、阪神は15人。12球団で年俸1億円以上は外国人選手も含めて138人いる。別の相撲担当記者が言う。

「イングランド・プレミアリーグでプレーするサッカーの三苫薫は年488万ユーロ(約7.8億円)で契約しているし、ゴルフの松山英樹の昨年の獲得賞金は1125.8万ドル(約16.9億円)。優勝した開幕戦の賞金だけで360万ドル(約5.4億円)だった。相撲の幕内最高優勝1000万円とは差があり過ぎる。激しいコンタクトスポーツの相撲を選択しようという若者がこの先ますます出てこなくなるのではないか」

 角界には問題が山積している。引退後に協会に残れば、65歳の定年までの安定雇用が保障されるが、そのためには105ある年寄名跡を手に入れる必要があり、入手困難となっている現状がある。国技がいま、大きな曲がり角に立たされている。

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