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【黒髪トレンドは物価高の影響?】美容師たちが明かす「暗めのヘアカラーが増えている」背景 女性客からは「ブリーチはお金がかかる」「地毛に戻せば節約できる」の声

なぜ“暗めのヘアカラー”をオーダーする人が増えているのか(写真:イメージマート)

なぜ“暗めのヘアカラー”をオーダーする人が増えているのか(写真:イメージマート)

 毎年変化する、女性のヘアカラーのトレンド。数年前までは、K-POPアイドルの影響もあり、若い女性たちのあいだではブリーチ必須の個性的なカラーもトレンドになっていた。全体をブリーチして明るい色にする全頭ブリーチだけでなく、髪の内側だけ金髪や派手色にする「インナーカラー」や、髪の表面だけ色を変えて傘をさしているように見える「アンブレラカラー」、裾だけ色を染める「裾カラー(狐カラー)」なども流行していた。

 ところが、美容師たちの声を総合すると、「最近ではもっぱら“暗めのヘアカラー”をオーダーする人が増えている」という。「黒髪トレンド」の背景に何があるのか──。

派手色はメンテナンスにお金がかかる

 原宿にある美容ヘアサロンで勤務する女性のAさん(スタイリスト・30代)は、「物価高が続いていることもあって、美容代の節約志向が高まっているのではないか」と分析する。

「ブリーチ必須の派手髪は、定期的にメンテナンスのコストがかかります。たとえば、全頭ブリーチとカラーをすれば、施術代は大体2万円はかかりますし、髪の毛が伸びたら“プリン”みたいになるので、数ヶ月ごとにブリーチを繰り返すことになります。また、ブリーチは髪が痛むので、併せてトリートメントのメニューを追加する方も多い。そうすると、カット、ブローも込みで3万円はかかります。

 また自宅でも髪の毛のケアが必須。いわゆる“ムラシャン”と呼ばれている紫色のシャンプーやトリートメントを使い、金髪の発色を抑えたり、自宅でもトリートメントやヘアミルク、オイル、そして高品質のドライヤーなど、それなりにお金をかけないと美髪が保てないケースは多い。最近の女子は“痛んだ髪の毛は許せない”という人が多く、とにかく艶感重視で、一層メンテナンスにコストがかかります。

 そうしたなか、最近では食料品などの物価上昇や、光熱費の値上がりなどもあって、こうしたコストがかかるヘアカラーを“卒業”するお客様が増えていると思います。施術中の雑談でも、『税金が引かれすぎて苦しい』『光熱費が高すぎる』といった話題がよく出ますね。そうすると、“美容代にかけるコストを削る”という方が多いのも頷けます」(Aさん)

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