今週のドル円はどう動く?
投資情報会社・フィスコが3月24日~3月28日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)の今後の緩和的な政策への思惑は残されているものの、米国株式が持ち直せば円売りがドルを支える展開となろう。FRBは18-19日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、2会合連続の政策金利据え置きを決定。パウエルFRB議長は記者会見で、従来通り追加利下げに慎重な姿勢を示した。
ただ、資産買入れペースを緩めることを計画していること、年内2回の利下げ見通しは変わっていない。また、2月小売売上高はプラスに転じたものの、市場予想を下回り、個人消費の減退を示唆した。新規失業保険申請件数はやや増加し、雇用拡大のペースは減速している。大幅追加利下げの可能性は低いものの、FOMCの政策決定を受け、株式市場は利下げ期待でリスク選好的なドル買いが入りやすい。一方、日本銀行は金融政策決定会合で現行の政策を維持。一部で追加利上げが期待されたが、拙速な政策変更を避けた。そのため円買いは後退し、主要通貨をサポートしよう。
【日・3月東京都区部消費者物価コア指数】(28日発表予定)
3月28日発表の3月東京都区部消費者物価指数(CPI)コア指数は前年比+2.2%と、上昇率は2月実績と同水準となる見通し。インフレ率が市場予想を下回った場合、円売り材料となりそうだ。
【米・2月コアPCE価格指数】(28日発表予定)
3月28日発表の2月米コアPCE価格指数は現時点で前年比+2.7%と、前回実績を上回る可能性がある。市場予想と一致、または上回った場合、ドル買い材料となりそうだ。