仮想通貨のリスクは価格の乱高下だけではない
実際に、こんな失敗例もある。トランプ大統領就任直後に仮想通貨に手を出した60代男性の話。
「仮想通貨のリップルがトランプ当選後1か月で4倍近くに上昇したのを見て、50万円分を購入しましたが購入直後に急落。約1か月後に全て売って10万円の損切りを確定しました」
仮想通貨のリスクは価格の乱高下だけではない。仮想通貨トラブルに詳しい坪内清久弁護士が言う。
「退職金の受け取り直後など、まとまった額のお金を手にした時は仮想通貨への投資に興味を持ちやすいかもしれませんが、仮想通貨絡みのトラブル相談は増加の一途です。なかには運用実態のない詐欺商品への勧誘もSNSなどで実際に行なわれています。少なくとも、金融庁に登録されている国内の暗号資産業者で少額から始めるようにしましょう」
仮想通貨を高値で売り抜けることができた場合でも、税制面でこんな落とし穴がある。
「申告分離課税で収益の税率が約20%に決められている株や投資信託と違い、仮想通貨の売買で得た利益は“雑所得”となります。給料などと合算され、5~45%の所得税と10%の住民税が課税されるので注意が必要です」(坪内弁護士)
この数年で異常な値上がりをしたとはいえ、金も仮想通貨も、今から始めるなら「長期・分散・少額」が基本のようだ。
※週刊ポスト2025年4月11日号