シゲルさんこと藤本茂さんが、投資家人生を振り返る
資産20億円の88歳現役トレーダーとして知られる“シゲルさん”こと藤本茂さん。19歳で株式投資を始め、70年近く相場を見てきたシゲルさんは、幾多の難局を乗り越えてきた。
そんなシゲルさんの投資家人生は、七転び八起きどころか「49転び50起き」だったという。過去の暴落局面で何度も失敗と成功を繰り返した経験から、現在の相場状況を乗り越える心得を学ぶ。
バブル崩壊で資産激減、阪神・淡路大震災が追いうち
新NISAを機に投資を始めた多くの初心者に不安を与えたのが、昨年8月5日の史上最大の暴落だろう。日経平均は、1987年10月の「ブラックマンデー」を超える4451円もの下げ幅を記録。その日も月曜日だったことから、新たなブラックマンデーとして人々に記憶された。
シゲルさんにとって、1987年のブラックマンデーは苦い思い出だった。
「あの時はあらゆる銘柄がストップ安で、売ろうにも売れん状態でした。ネット取引などないから、妻に大阪の証券会社に行ってもらったけど、売買を受け付けてもらえず、なす術がなかった。この時は『あ~』と思っている間にみるみる株価が下がったんですが、半年後には株価が回復して、そのままバブルに突入していった」(以下、「」内はシゲルさん)
その後、バブルの波に乗り、シゲルさんの資産も10億円まで増えた。だが、1990年代前半のバブル崩壊でピークの5分の1となる2億円にまで急減した。さらに、1995年の阪神・淡路大震災が追いうちをかけた。自宅が倒壊し、それまでの売買を記録していたノートなどすべてを失ってしまった。