デメリットや注意点
一方で、注意したいポイントもあります。
まず、株を貸している間、配当金は「配当金相当額」として受け取る形になります。これは実際の配当とは税制上の扱いが異なるため、税金がやや不利になることがあります。
また、株主優待がもらえなかったり、議決権を行使できないなど、株主としての一部の権利が失われる場合があります。特に優待目的で株を保有している人にとっては要注意です。さらに、貸株の条件や手数料などは証券会社によって異なります。始める前に、自分が利用している証券会社のルールをしっかり確認することが大切です。
貸株はどんな人に向いている?
貸株は、基本的に株を長期保有していて、あまり頻繁に売買しない人に向いています。特に、株主優待を重視しないタイプの投資スタイルなら、メリットを最大限に活かせます。また、少額からでもスタートできるので、「とりあえずやってみたい」という投資初心者にもおすすめです。
今回のまとめ
・貸株は、株を持っているだけで収益が得られるうれしい仕組み
・配当や株主優待などで注意が必要
・うまく使えば、投資のリターンがもう一段アップ
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。
個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さん