「押し目買い」をする時には注意点も(Bコミさん)
米国のトランプ政権の関税措置をめぐっては、赤澤亮正・経済再生担当相が訪米して日米交渉に臨むなど、その行方に注目が集まる。4月に入ってからの相互関税の発動や「90日間停止」の発表で、世界の株式市場は乱高下を繰り返した。今後も米国と各国の交渉次第で、市場がどう動くかは見通しづらい。そうしたなか、株式投資で億超え資産を築いた“億り人”はどう動いているのか。「資産1.5億円超のBコミさん」こと坂本慎太郎さん(こころトレード研究所所長)に聞いた。
トランプ米大統領による世界各国への「相互関税」の発表を受け、4月7日の日経平均株価は史上3番目の下げ幅を記録。その後、関税措置の「90日間停止」がわかり同10日は史上2番目の上げ幅となった。激しい上げ下げ乱高下相場のなかで、Bコミさんはどう動いたのか。
「基本的には安くなったところで買い増していく『押し目買い』(上昇が見込める株が一時的に下落した際に購入する手法)を心がけました。ただ、昨年8月5日の史上最大の暴落時と違い、今回は株価がV字回復したわけではなく、正直先行きは見通せない。そうなると、個別銘柄では間違える可能性もある。私は日経平均やNYダウなど日本と米国の指数に連動する投資信託などを買うようにしました」(以下、「」内はBコミさん)
ポイント投資なら「痛手が少ない」
個別銘柄に投資するのは、もう少し情勢がはっきりみえてからでいいと考え、幅広い銘柄への分散投資と同等の効果がある「指数への投資」を選ぶことでリスク分散を図った格好だ。
「それから楽天ポイントなどのポイントが結構貯まっているので、それを投資に充てる『ポイント投資』もしました。元手は買い物などで貯めたポイントなので、手持ちの資金を投じるのと違って仮に減っても痛手は少ないと考えます」
まだ行動には移していないというが、「米国債などの債券も押し目買いのチャンス」だとみる。
「米国債が売られて債券価格が下がっているうえ、円高に振れるとドル建て債券を安く買えます。株価と同様、安くなったところは押し目買いのチャンスとみます」