近年、鉄道旅行が大ブーム。少しでも旅費を節約したい人にピッタリなのが、JRが発売している「青春18きっぷ」(以下「18きっぷ」)だ。
18きっぷは、1回分で日本全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席が1日乗り放題となり、5回分が1万1850円で発売されている。例えば、東京から小田原まで往復すれば、1回分の元が取れ(東京~小田原は片道1490円)、頑張れば1回分で東京から九州まで行くことも可能だが、鈍行列車ならではの注意点も少なくない。「18きっぷ」をこれまで100回以上利用し、北海道から九州まで日本全国のJR線をほぼ乗り尽くした鉄道旅行マニアの男性(40代)が、18きっぷの5つの落とし穴を解説する。
【その1】ローカル線は座れるものと思わない
「赤字ローカル線のニュースをしばしば耳にしているせいなのか、地方路線は総じてガラガラだと誤解している人が多いようです。1時間に1~2本、場合によっては1日数本しか走っていないような路線でも、始発駅から終着駅まで立ちっぱなしというケースは珍しくありません。
例えば東海道線の熱海~沼津、大垣~米原、山陽本線の姫路~岡山、奥羽本線の福島~米沢、上越線の水上~越後湯沢、中央線の塩尻~中津川などは、18きっぷ期間中はとても混み合います」