中国本土市場では「一帯一路」戦略関連銘柄への関心が高まっている。一帯一路戦略とは、中国中西部と中央アジア・欧州を結ぶ「シルクロード経済帯」(一帯)と、中国沿岸部と東南アジア・インド・アラビア半島・アフリカ東を結ぶ「21世紀海上シルクロード」(一路)の2つの地域でインフラを整備し、経済・貿易関係を強化するといった大構想であり、習近平国家主席が外交・経済発展戦略として最も重視する政策の一つである。
直近では2つほど好材料があった。一つはアジアインフラ投資銀行(AIIB)の加盟国が大きく増えたことである。
アジアインフラ投資銀行(AIIB)のオーロラ報道官は3月23日、「北京金融街のAIIB本部において、董事会を開催、13カ国・地域の新規加入を決定した」と発表した。
一帯一路戦略に関連する地域からは、アフガニスタン、アルメニア、フィジー、香港、東ティモールなどの5カ国・地域、非関連地域からは、カナダ、ベルギー、エチオピア、ハンガリー、アイルランド、ペルー、スーダン、ベネズエラなど8カ国が加入し、加盟国は70カ国・地域となった。ちなみに、G7で加盟していないのは、日本とアメリカだけとなった。