少子高齢化社会なのに持ち家率の高い日本では、夫婦で何軒もの空き家を所有する人が増える見込みだと、不動産の調査・コンサルティングを行うスタイルアクトの沖有人さんは言う。
会社員のIさん(30才)もその1人。母の生家が空き家なのに加え、父が病に倒れてしまい、実家の処分も一人っ子である自分に任せられることに不安を感じている。
「母の生家だけでも処分したくて、所有者の母に頼んだのですが“思い出を奪わないで”と怒られました」
Iさんのような問題に悩む人は年々増えている。
家は思い出の塊だが保持するにはコストが
「空き家を所有していると、固定資産税と都市計画税が毎年かかります。一軒家の場合、修繕費や管理費なども必要で、ただ持っているだけでは損することに」(沖さん)