メガバンクの場合は一部のケース(三井住友銀行の「SMBCポイントパック」で所定の条件を満たしている場合や、みずほ銀行の「みずほマイレージクラブ」に入会している場合など)を除けば、コンビニでの引き出しや預け入れの際に108~216円の手数料がかかってしまう。雀の涙にもならない普通預金の利息を考えると痛い出費だ。
だが信組や地銀の口座には、コンビニATMの手数料が無料になるケースがある。例えば信組の口座であればセブン-イレブンのATMを利用する場合、平日8時45分~18時までと土曜9~14時までが無料となるほか、ローソンでも同時間帯で手数料無料となる信組もある。無店舗型の新形態(ネット)銀行にも類似のサービスがある。前出・深野氏はこんな考え方を提示する。
「時間が自由になる退職後であれば、手数料がかからない時間帯に取引をするのが原則です。それでも手数料が気になるのであれば、ATM稼働中なら時間・曜日を問わず手数料無料で、他の金融機関に比べて自前のATMが多いゆうちょ銀行の利点は大きいと思います。郵便局は全国津々浦々にあるので旅行先での利用などでも困ることが少ないですし、合併・統廃合によるATM廃止という事態も考えにくい」
※週刊ポスト2017年5月19日号