重力の法則から考えると、本来であれば上昇よりも下落速度の方が早くなるのが通常の相場の動きですが、ここ半年間は上昇速度の方が下落速度を上回っています。
そしてこのように、下落速度よりも上昇速度の方が早い状態にあるドル円相場の値動きから、“中長期的に見て売り圧力が弱く買い圧力の方が強い相場が続いている”ということが言えます。「大きな流れは買い、つまり円安傾向にある」と分析できます。
もちろん私は、こういった検証以外にもテクニカル分析などを活用した上で、複合的に相場を見て、最終的に相場の大きい流れを把握しますが、ここまでお伝えしたような視点を持つことは、とても重要だと思います。
ドル円よりも有利な通貨ペアは?
では、「中長期的に見て円安傾向が続いている」ということであれば、ドル円相場で買いポジションを保有すべきでしょうか?
私としては、もし今1つもポジションを持っていない状態だとすれば、「ドル円相場で、買いポジションを持つことはあまり良い選択ではない」と考えています。なぜなら証拠金も高いですし、高い価格帯で推移しているからです。過去のドル円相場の大底は1ドル=75.55円ですから、その当時のレートから比べるとかなり高値で推移しています。
もちろん中長期的に見て、ドル円相場で買いポジションを保有しても利益は取れるとは考えていますが、大きな利益が狙えるかどうかは微妙なところです。そして、もし私が今、何もポジションを保有してない状態であれば、ドル円相場で買いエントリーするよりも、別の通貨ペアで買いエントリーします。