EUリスクが後退したことを受け、欧州の売上比率が大きいマツダやコニカミノルタなどの銘柄に買いが集まった。この日はその他の輸出関連株も好調で、大幅高となったソニーの時価総額は2008年6月以来となる5兆円台を回復。キーエンスも一時4%高を記録し、年初来高値を更新した。ユニクロの4月の国内既存店の売上高が前年同月比6.2%増と好調だったファーストリテイリング株も大幅に上昇。NTTや花王などの主力株も上がり、相場全体を押し上げる結果となった。
「投資業界には『5月は売り逃げよ(セル・イン・メイ・アンド・ゴー・アウェー)』という格言があります。もともとは米国でいわれていたもので、ヘッジファンドの決算などの関係から6月から利益確定の売りが増えるといった理由が語られてきました。近年は、海外の機関投資家による取引が過半を占める日本の市場にも、同じ“法則”が適用できるとみられてきた。
ただ、今年はだいぶ様子が違う。かなり好材料が揃っていると見る向きもあり、“5月も買い”という判断をする投資家も増えてくるのではないか」(証券会社関係者)
※週刊ポスト2017年5月26日号