「歴史は繰り返す」と言うが、相場にもサイクルがある。例えば1987年から10年ごとに歴史的な大事件が起こり、その都度相場は大きく下落している。そしてこのことは、「7のつく年には歴史的大事件が起こる」というアノマリーとして多くのトレーダーに認識されているが、今年2017年はちょうどそれに合致する。ただ、本当にそのような事件が起こるのだろうか? もし起こるとしたら個人トレーダーはどのように備えるべきか? FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんは、相場で生き残るための術を以下のように解説する。
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1987年のブラックマンデー、1997年のアジア通貨危機、2007年のサブプライムショック、という具合に、ここ30年間を振り返ると、7のつく年に10年周期で必ず歴史的大事件が起こっています。しかも夏から秋にかけて起こるケースが多い。
ということで、「今年も夏から秋にかけて何か大事件が起こるのではないか」と考えている方もたくさんいることでしょう。私自身も「何か大事件が起こるかもしれない」ということは意識しています。
ただ、今のところはどんなことが起こるのか、明確な前兆のようなものは見えてきていません。フランス大統領選でも極右政党のマリーヌ・ルペン氏は当選できませんでしたし、地政学的リスクも大きな問題には繋がっていません。ですから、アノマリーが外れて今年は何も起こらずに過ぎる可能性もあると思います。
とはいえ、気を緩めることは許されません、気を緩めれば、せっかくこれまでコツコツと積み重ねてきた利益を一瞬で吹き飛ばすようなことになりかねないからです。実際、気を緩めたばかりに大事件が起こった際に多額の資金を失い、絶望的な状況に陥った挙句、私の元に相談に来られる方はたくさんいらっしゃいます。