例えばリーマンショックの頃、私はセミナー講師として、FXや商品相場について教える立場でしたが、セミナー終わりに「どうしたら良いのでしょうか……」と泣きそうな顔をしながら相談される方が大勢、私を取り囲んでいました。
当時相談に来られた方は特に主婦の方が多く、「子供の受験のために残しておいたお金が、みんな吹き飛んでしまいました!」という方もいらっしゃいました。
絶望を味わわないためにトレーダーがすべきこと
リーマンショックが起こる以前は、ポンドやユーロなどを含め、多くの通貨の金利が高く設定されていた時代でした。私自身も当時、スワップ金利だけでも月に300万円くらいの収入がありました。
そんな状況でしたから、スワップ金利狙いで大きいポジションを持ってらっしゃる方も多かったのでしょう。そして特に主婦の方々が「そんなに金利がつくのなら子供の学費に」という理由から、旦那さんに内緒で多くのポジションを保有されていたケースもあったようです。
しかし、リーマンショックによって相場が急変し、強制ロスカットに引っかかり、スワップ金利で獲得した利益をはるかに上回る損失を出された方が続出しました。そして私に助けを求めて来たのです。
では、そのような絶望を味わう事がないように、トレーダーは具体的に何をすべきでしょう? それはやはり、「資金管理」だと私は確信しています。例えば、“トレードに使う資金は、全資金の30%以下”といったルールを決め、それを徹底して守ることが本当に重要です。