株式や投資信託、FX(外国為替証拠金取引)の各取引を行なっている個人投資家にとって確定申告は悩ましい問題だ。そこで税理士の宝田健太郎氏に確定申告の要・不要、そして、申告をすることで有利・不利になるケースについて解説してもらった。
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確定申告をしなければいけない人はどんな人か。まずは株式の売却益がある人で、「源泉徴収なしの特定口座」、または、「一般口座」を利用している人である。特定口座とは、証券会社が個人投資家向けに提供している口座のこと。この特定口座内で、上場株式などの売買を行なうと、証券会社が投資家に代わって売却損益などを計算してくれる。そのため、投資家は簡単に確定申告をすることが可能となる。
ただし、特定口座でも源泉徴収をしてもらうことが可能で、その場合は、確定申告は不要となることに注意したい。
また、FXで利益が出ている人も確定申告は必要。FXの売却益は、すべて申告分離課税の対象となる。
次は、確定申告をすると有利になる人だ。まず、複数の証券会社で取引をしていて、一方で利益があり、他方で損失がある人は、損益通算をすることができる。同じく、株式の売却損と配当金も損益通算が可能。ただし、特定口座内に配当金を受け入れることが可能となっているので、同一の特定口座内であれば、証券会社が損益通算を行なってくれるので、申告は不要となる。