また、給与などの他の所得が少なく税率が低い人、具体的には年間所得が330万円以下の人は申告をすると有利になる。330万円以下だと、所得にかかる税率はトータルで10%未満となり、源泉徴収の税額10%を下回ることになるからだ。これを配当控除の適用と呼ぶ。
株式の売却損を翌年以降へ繰り越す人も申告は必要。同じ年の他の株式等と相殺しても、なお損失が残る場合は、残った損失を連続して確定申告をすれば、売却翌年後の3年間にわたって株式等の売却益と相殺することができる(売却損の3年間繰越控除)。売却損があっても、その年に相殺できる利益がなければ、繰越をしておく方が良いだろう。「株式等」には、投資信託や上場株価指数投信(ETF)などが含まれる。また、売却損の3年間繰越控除はFXでも行なえる。
※マネーポスト2013年新春号