政府与党が、議員立法として6月18日に会期終了を迎える今国会での提出を目指している「ギャンブル等依存症対策基本法案」。その骨子が明らかになってきた。
「ギャンブル等依存症対策基本法案」は、競馬やボートレースなどの公営競技やパチンコ・パチスロなどとったギャンブルへの依存症を予防し、さらに依存症になってしまった人々の社会復帰をサポートすることを目的とした法案。国や地方自治体の取り組みはもちろんのこと、ギャンブル事業者による対策も責務とされている。ギャンブルに詳しいジャーナリストはこう話す。
「具体的には、依存症と認定された客がパチンコ店に入場できないようにしたり、競馬やボートレースの投票券を購入できないようにしたりなどの措置が取れるような制度の導入が検討されています。また、射幸心を煽るような広告やパチンコ店のイベント開催なども規制されると可能性があります」
そういったパチンコ店への入場規制や投票券の購入規制は可能なのだろうか。
「具体的にどういうシステムを導入するかはこれから決まっていくと思いますが、たとえばパチンコ店に入店する際に身分証明証の提示が必要になったり、馬券購入の際にIDチェックなどの方法で個人を識別し、依存症と認定されているかどうかを判断するという方法が考えられます。事業者は、依存症の客のデータを共有する形になるかもしれません」(同前)