ここ数年、街でよく見かけるのが「ロードバイク」と呼ばれるスポーツタイプの自転車。渋滞知らずの自転車は都心部の移動手段としては最強だが、そんな自転車を通勤手段として使うのはどうなのか? 今年に入って自転車通勤を始めた40代の男性・ナカジマさんが、そのメリットを語る。
ナカジマさんは東京都北区在住で、仕事場は豊島区・池袋。電車通勤の際の乗車時間は10分強で、首都圏在住者にしては恵まれた方だったが、あまりにも酷いJR埼京線の混雑、頻繁に発生する遅延、巷でしばしば話題になる痴漢冤罪のニュースにウンザリしていた。そんな彼が自転車通勤を始めたきっかけは、なんだったのか。
「ロードバイクを買った友人があまりにもその素晴らしさを説くので、『じゃあオレも乗ってみようかな』という話になりました。そして友人に連れて行かれた自転車屋は、なんと会社から歩いて数分の場所。そのまま自転車に乗って家まで帰ったら、普段の通勤時間より早かったんです。そこで『とりあえず1回、自転車で会社まで行ってみるか』と通勤を自転車に切り替え、そのまま半年近く経ちました」
自宅から仕事場までは片道約7kmあり、当初は上り坂で息が切れたり、疲れて会社に自転車を置いて帰ったりしたこともあったというナカジマさん。「痩せる」「運動不足が解消され、体調が良くなる」「出勤時に“準備運動”が済んでおり、朝から全力で働ける」といったメリットは想定内だったが、想定外のメリットもあったという。