冒頭にニセの勤務先の設定〈勤め先企業は●●/職業は●●/役職は●●/勤続年数●●~収入に関しては年収810万円。固定給と残業代、ボーナスが年2回で、月給55万(手取り41万)/ボーナス75万を2回です〉があり、銀行ごとに異なる申請過程における対応が網羅されている。
「●●銀行は、これでいけます」
たとえば、こんな具合だ。 〈社会保険証は提出可能ですか? →社会保険証は会社に在籍している証でもあるので、絶対に「ない」と答えてはいけません。「いま、手元にないのですが、たぶん家にあると思いますので。確認して、明日、電話をします」と答えて、いったん銀行からの電話を切って下さい。
その上で、次の日に「すみません。家にあると思ったら見つからなくて、総務に再申請したら、三週間ほどかかると言われてしまいました」と言い、「ひとまず、運転免許証かパスポートを提出するので手続きを進めてもらえないでしょうか」と頼んで下さい。
●●銀行と●●銀行は、これでいけます〉
ロープレと同時に、犯罪グループは偽造書類を作成する。無職の者には、協力者のいる在籍確認用の会社と源泉徴収票。会社員の場合はオリジナルの給与明細の数字を書き換え、所得を水増しする。たとえば、不動産会社で事務をしていた女性の基本給「13万5300円」は、偽造書類で「37万870円」に書き換えられていた。