例えば、70歳以上の一般(年収)の人なら、1か月にかかる医療費の上限額は4万4400円で、それを超えた分はこの制度により国から払い戻しを受けられるのです。つまり、ほとんどの人は高齢になったら、死亡保障も医療保障も小さくして心配ないと思われます。
住居費については、狭い家に移るだけで家賃を下げることができるし、可能であれば郊外に移り住むことで家賃だけでなく物価も劇的に下げることができます。
住まいのあり方で私が注目しているのは、富山県のケースです。富山県では大家族で暮らす世帯が多く、1人当たりの所得は決して高くありませんが、家族の中で働ける人はみんな働いているために世帯としての全収入は高く、豊かな暮らしを実現しています。
この例を見習って、例えば親がすでに郊外に住んでいれば、同居は無理にしても、子供たちがみんな親の近くに固まる形で移り住むようにすれば、家族全体として無駄な支出を抑えることが可能になります。
いわば昔の大家族で暮らすパターンに戻すことが、家計を効率化させる最もいい手段なので、可能な人は一考の価値ありです。
※マネーポスト2017年夏号