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首都圏中古マンション価格上昇で新築一戸建てに向かう動きも

 首都圏の新築マンションは価格の高止まりもあって需要が低迷しているが、その一方で中古や一戸建ての市況はどのような動きを見せているのか、不動産の市況調査を手がける東京カンテイ市場調査部の井出武・上席主任研究員が解説する。

マンションをあきらめて新築一戸建てに向かう動きも

マンションをあきらめて新築一戸建てに向かう動きも

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 中古マンション価格は建設コストの高騰の影響は受けないが、新築マンション価格の上昇につられて上がる特性を持つ。このため新築物件の供給不足や高止まりも背景に、中古物件の人気も価格も上昇基調が続いている。

 東京カンテイが調査した首都圏の中古マンションの価格帯別流通シェアの推移をみると、高額価格帯への供給シフトも起こっている。

 2016年は3000万円台が15.1%(前年14.6%)、4000万円台が8.6%(同7.1%)、5000万円以上が14.0%(同10.6%)と、それぞれ流通シェアを拡大した。

 このような状況の中、中古マンションもあきらめるという人が増えてきているのも最近の傾向だ。

 とりわけ一次取得者(物件を初めて購入する人)の間では、高価格水準にあるマンション自体を選択肢から外し、割安感のある新築一戸建てに向かう動きが顕著になっている。

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