日本の家計に異変が起こっている。富裕層はますます資産を殖やし、下流と上流の「二極化」が進行するなか、どのようにして「脱下流」を目指すことができるのだろうか?
家計の見直し相談センター・藤川太氏が「貧困化ニッポン」で生き残るための節約術を指南する。
* * *
節約と聞くと、お小遣いを減らしたり、食費や洋服代などを抑えたり、とにかく我慢を強いられるイメージを持たれるかもしれませんが、そのような日々の「やりくり費(変動費)」を削ろうとしてもなかなか続きません。
それよりも月々決まって支払う住宅費や保険料といった「固定費」を削減することが何よりも求められます。
そこで、まず生涯で最も高い買い物とされる「住宅ローン」を見直す。日銀のマイナス金利導入を活かして低い金利のものに借り換えるなどコストを抑える余地は十分あります。
「保険」は結婚、出産、マイホーム購入といったライフステージの変化に伴って必要最低限な保障額に見直す。子どもの成長に伴って将来の養育費は減りますし、住宅ローンには団体信用生命保険といって万が一の時の保障がついてくるケースがほとんどなので、その分、保障額を減らすことができます。必要保障額を生涯一定にする必要はないのです。
また「自動車」は燃料代や維持費などがかかりますから、使用頻度によっては思い切って手放す選択肢もあると思います。