NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』にも登場し、注目を集めている中国の古典『孫子』には、人生哲学がたっぷり詰まっている。しかも、マネープランにも応用できるということで、『孫子』の兵法に学ぶマネー術を読み解いた。
中国古典研究家の守屋淳さんは、投資にも『孫子』の考え方は応用できるという。《彼を知り己れを知れば、百戦して殆うからず》という言葉を引き合いに、守屋さんが言う。
「自分を知り敵を知り、さらに環境(タイミング)を知れば、勝てるという意味。自分がどういう目標を持っているか明確にし、投資先の情報をしっかり調べて、時期をはずさないことが大切。ほとんどのプロの投資家がこれを実践しています」(守屋さん)
この言葉は、自分とライバルの力を知る重要性を指摘した『孫子』の中でもきわめつきの名言。企業経営者が座右の銘としてよくあげる言葉だ。公認会計士の田中靖浩さんは、家庭でもこの考え方が鍵になると話す。