ところが現在、日経平均株価は約2万円の水準にあります。想定される株価より、約3000円も高い水準にあるのです。
もちろん、日経平均株価はドル円相場だけではなくNYダウの影響も受ける傾向にありますので、「NYダウの高値更新につられて、日経平均株価が割高の状態にある」とも考えられます。ただ、そのことを考慮したとしても、現在の日経平均株価は想定される株価よりも随分と高い水準にある、と考えられるのです。
日銀はETF買い入れを続けるのか?
では、なぜ日経平均株価がこれほどまで高い水準にあるのでしょう?
その最大の理由として考えられるのは、やはり、日銀のETF(上場投資信託)購入です。日銀は昨年7月、ETFの購入額を3.3兆円から6兆円に増額することを発表しましたが、その買い支え効果が表れていると言ってよいでしょう。
ということは、逆に言うと日銀の買い支えがなくなってしまえば日経平均株価も大きく下落する可能性が考えられる、ということです。
そして、昨年7月に日銀が6兆円のETF買い入れを発表してから、もうすぐ1年が経過しようとしており、もしかしたら日銀がこの7月にETFの買入額を3.3兆円に戻すか、もしくは買い入れそのものを止めてしまう可能性もあります。そうなれば、この7月を境に日経平均株価が下落する可能性が高くなります。