夜の世界で働く「キャバクラ嬢」という職業は短命だ。デビュー年齢は最速で18歳、働き盛りはおよそ26歳までといわれる。その短期間でどんな“出世街道”を辿るのか。50店舗以上のキャバクラに通う、『マンガでわかるキャバクラ嬢の心得』(総合法令出版刊)の著者・木村進太郎氏が語る。
「18~20歳頃にデビューする娘のほとんどがバイト感覚の軽い気持ちで始めます。ただ、出世する娘は接客の奥深さや売り上げアップで向上心が芽生え、自ら高みを目指していきます」
都内在住を例に挙げると、どんな出世パターンがあるのか。
「まずは大衆的なお店でデビューするケースが多い。例えば渋谷、池袋、上野などのお店です。ここで、No.1になった場合、収入アップを狙って歌舞伎町や六本木など客単価の高い街へ進出しようと考えます。
六本木はルックスの採用基準が高いのに対して、歌舞伎町は玉石混淆。まずは歌舞伎町の大衆店で挑戦し、そこから高級店へ移籍するケースもある」(同前)
札幌・すすきのや福岡・中洲など地方のNo.1が東京進出するケースでは状況が異なる。
「彼女たちは既に地元で成功して、実力は折り紙付き。東京では最初から歌舞伎町の高級店や六本木のお店を選びます」(同前)
木村氏いわく、こうした出世するキャバ嬢は「3つの要素」を兼ね備えているという。それは、“飲み込みが早い”ことと“体育会系の根性がある”、そして“甘え上手”であることだ。出世したキャバ嬢の“伝説”についてナイトワーク情報誌『ポケマル』の内村あき子副編集長が語る。
「歌舞伎町にいた愛沢えみり(28)は、一晩で3000万円を売り上げた。その後、人気雑誌のモデルを経て、実業家としても成功した。まさに伝説です」