ちなみに1992年には羽生善治三冠(現)が当時の連勝記録更新を期待されたが、惜しくも及ばず、2位タイの記録である22連勝に終わってしまった。この年の年末は、経済が低迷する景気後退局面にあたっている。
「当時から人気の高かった羽生氏ですから、誰もが記録更新を期待していたでしょう。それだけに達成できなかった時のガッカリ感も強い。バブル景気が弾けた後の時期でもあり、消費マインドにはマイナスに働いてしまった面があったのかもしれません」(宅森氏)
今の日本経済は、バブル期を超えて戦後3番目の長さとなる息の長い景気回復局面にある。藤井四段の連勝記録は29でストップしたとはいえ、次の試合では勝利しており、そのフレッシュな魅力はまだまだ注目の的だ。
「『今の若い者は大したものだ、日本の将来は明るい』と思う人も多いのでは?」(宅森氏)
藤井四段の活躍が続く限り、消費者マインドと日本の景気は安泰かも!?