「果汁1%の飲み物は大丈夫?」「激安弁当のからくりは?」など、読者が実際に買って疑問や不安に思った食品について、食のプロに赤裸々質問! 知っているようで知らなかった正しい弁当&加工品の選び方を専門家に聞いた。
Q:無果汁や果汁1%未満の飲み物も、果物の味がします。添加物なのはわかっていますが、安いし味も悪くないので、これで充分かなって思っています。(40才・会社員)
A:「無果汁や果汁1%未満の飲み物の味の正体は、香料。味ではなく、果物風の“香り”でごまかしているのです。注意すべきは、添加物の有無よりも、糖分が多いということです。多いものでは、200ml中50mlは糖分が入っていると思っていいでしょう」(添加物評論家の安部司さん)。
原材料は重量の多いものから記載される。無果汁や果汁1%の飲み物はブドウ糖果糖液糖などの糖類が表示の頭にないか確認を。わかっていて飲むならいいが、飲みすぎには注意が必要。
Q:昔ながらの塩分が強い梅干しの方が安いのでよく買っているのですが、塩分量が気になります。低塩梅干しの方が値段は高いのですが、健康を考えたら、低塩の方がいい?」(62才・主婦)
A:「昔ながらの梅干しは塩分が約20%ほど。確かに濃度は高いですが、これには、カビや色落ちを防ぎながらおいしさを保つ役割があります。その塩を減らすと、腐敗防止にエチルアルコールなど、さまざまな添加物や人工調味料に漬け込む必要が出てきます。また、低塩だからとつい余分に食べて、結果的に塩分を摂りすぎてしまうことも問題です」(安部さん)。
低塩だから体にいいとはいい切れない面もあるのだ。
Q:318円の安い弁当を見つけて購入。しかも、とんカツの肉は国内産。でも、脂が臭く、残り物を加工したように見えるんですが、どうなんでしょう?(40才・パート)
A:スーパーの総菜は、再利用されていることが多いという。例えばとんカツが売れ残ったら、カツ丼にリメイクする。そもそも、とんカツもスーパーとは別の場所で加工された仕入れ品で、作ってから既に時間が経っている可能性が高い。
「弁当は食品表示の“加工地”をチェックしましょう。記載がスーパーと同じ住所なら、その店で作っているので、比較的作り立てであることが多い。違う場所なら、作ってからかなり時間がたっています」(食品安全教育研究所代表の河岸宏和さん)。