「みんなのクレジットは10%以上などの非常に高い利回りで募集していただけでなく、1~2%程度のキャッシュバックキャンペーンや、期間限定キャンペーンでは5~7%ものキャッシュバックを実施。ほかにもさまざまなキャッシュバックやポイント付与をしていて、顧客を獲得していました」(同前)
そうした中、「みんなのクレジット」には、2017年3月に証券取引等監視委員会から1か月間の業務停止の行政処分が下されている。
「この行政処分によって、実際には不動産事業会社などに融資されていたのではなく、みんなのクレジットの親会社や関係会社に貸し付けていたり、ファンドの償還資金にほかのファンドの出資金が充当されていたことが判明しました。つまり、自転車操業状態だったのです。
また、キャンペーンの資金にもファンドの出資金が充てられていたりするなど、投資家保護の面でも危険な状態であることが指摘されました。さらには、みんなのクレジット代表取締役(当時)の白石伸生氏個人の借り入れの返済に充てられたり、担保を取っているはずだったのにほとんど担保が取れていなくて、平均保全率が15%程度しかなったり、そのうちの一部は絵画だったという杜撰な実態もわかってきました」(同前)
このような不信感が高まっているなか、7月28日、「みんなのクレジット」から償還されるはずの投資資金が返って来ないという事態が発生。続いて、週末の30日には投資家のもとに「融資元金の償還は一時的に停止する」といった通知が届いたのだ。ある著名個人投資家は、ソーシャルレンディングのリスクに関して、次のように語る。