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介護保険料改定で収入連動性に 1653万人が負担軽減の見込み

 実際の負担額をみると、改定前の第2号被保険者は1人当たり5125円だった。厚生労働省の試算では、総報酬割の導入で1万793円と大幅に引き上げられる健保がある一方、3465円に下がる健保もあるという。ただし、負担が重くなる健保が、必ずしも加入者の保険料を引き上げるとは限らない。引き上げるかどうかは、各健保に任されており、財政事情の良いところは引き上げない可能性もある。

 また、今回の改定は、たんに収入が高い人の負担を引き上げるのが目的と思われそうだが、それだけとは言い切れない。介護保険制度は2000年4月からスタートしたが、年々、保険料は上昇してきた。その結果、収入に対する負担の割合は、収入の高い層に比べて、低い層において実質的に上昇していた。改定によって、収入に対する負担割合は同じ1.54%になる。総報酬割の導入は保険料負担の平準化という側面が強いといえるだろう。

文/松岡賢治(ファイナンシャルプランナー・ライター)

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