「iDeCo(イデコ)」の呼び名がつけられたことから身近になった「個人型確定拠出年金」。老後資金の不足分を月々積み立てて長期運用する、いわば自分で作る年金で、最大のメリットは、働いていて所得税・住民税を納めている人なら、掛け金が全額所得控除される点だ。イデコは20才以上の人が60才まで積み立てできる。早く始めればそれだけ、老後資金もたまり、節税効果も高い。
始めるには、イデコ取り扱いの金融機関から申込書類を取り寄せて記入し、返送するだけ。申し込みから積み立てが始まるまで、2か月ほどかかるが、手続き自体は簡単だ。年金のプロで社会保険労務士の井戸美枝さんは、こう語る。
「イデコは年金だから60才までは引き下ろせない。長いおつきあいになります。しかも、1人1つの金融機関としか取り引きできないのがルール。一度加入したら簡単には金融機関を変えられないので、商品やサービスがよいところを選ぶことが重要です」
『iDeCoナビ』のような専用サイトを参考に、候補を2~3社に絞り込んだら、資料請求をし、届いた資料で比較するのが賢いやり方だ。
「資料請求は何社しても構わないのでどんどん活用し、自分と金融機関との相性もチェックしましょう」(井戸さん)