所得税や住民税を払うほど稼いでいるパート主婦や会社員ならば、掛け金が所得控除になる節税メリットだけで手数料分をまかなえるのだが、納税をしていない専業主婦では、所得控除のメリットを享受できない。
せめて投資信託で投資すれば、運用益非課税のメリットが生かせる。つまり専業主婦の場合、イデコに加入するなら、投資信託で積み立て投資をしないと入る意味がないといってもよさそうだ。
「積立できる金額が限られているなら、専業主婦の場合、自分が加入するより先に、夫や稼ぎのある子供に加入させ、家族全体で節税する方がいいでしょう」(井戸さん)
定期預金のような元本確保型商品は、60才間近になって増えた資産をより安全な運用に切り替えるのに有効だ。
「若い世代なら、やはり投資信託を選んだ方が、イデコのよさを生かせます。投資は常にリスクがつきまとうものの、3%程度の利回りなら、さほど難しい目標ではありません。金融機関の提供しているリスク許容度診断などを活用して自分に合ったスタイルを見つけましょう」(大江さん)