為替市場のボラティリティの低下とともに、「バイナリーオション」が再び脚光を浴びている。勝ち組トレーダーたちが、最新ツールを使った新しい攻略法を、次々と開発しているのだ。その中でも、スキャルピングトレーダーとして有名なボリ平氏の「レンジ多数決トレード法」を紹介しよう。
ボックス相場に強いバイナリーオプションとは
円相場は、3月に7年8か月ぶりに1ドル=122円台に乗せたものの、次第にドルの上値は重くなり、5月下旬の段階では118~120円程度のボックス相場が続いている。米国の景気回復スピードのスローダウンが明らかとなるにつれ、米利上げの時期が今年後半にズレ込むとマーケットが見ているためだ。それに伴って、他通貨も含めた為替相場全般のボラティリティは低下し、FX(外国為替証拠金取引)のボリュームも減少傾向にある。
一方、こうした状況をチャンスととらえているトレーダーも多い。ハンドルネーム・「ボリ平」氏もそのうちの一人だ。もともと、ボリ平氏は、ボリンジャーバンドと一目均衡表というテクニカル指標を使った『ボリ平ドラゴン式』という手法を確立したトレーダーとして知られていた。そのボリ平氏が、最近は、「バイナリーオプション」、特に「レンジ型」のバイナリーオプションを活用して成果を出しているという。
バイナリーオプションには3種類の取引手法がある。最も基本的なのは「ラダー型」と呼ばれるもので、あらかじめ決められた時刻(判定時刻という)の為替レートが、現在のレートよりも「上か下か」を予想するトレードだ。また、「レンジ型」は、判定時刻のレートが、想定レンジの範囲内に収まる「IN」か、それとも収まらない「OUT」かを予想するもの(下段囲み参照)。そして、「タッチ型」は、判定時刻までに一度でも目標レートに到達(タッチ)するかどうかを予想するトレードである。
このうち、ボリ平氏はレンジ型で頻繁にトレードをしているのだが、ここで押さえておきたいのは、バイナリーオプションを提供しているFX会社のうち、レンジ型をラインナップしているのは、国内ではFXトレード・フィナンシャル(以下、FXTF)のみであることだ。したがって、これから紹介する取引手法は、FXTFだけでしか使うことができないことに注意してほしい。