サトミさんの最高額だという15万円を年間4回の舞台で毎回もらえると考えると、舞台だけの年収は60万円。だがサトミさん曰く、「この額は相当恵まれている」という。
「ノーギャラで、そのうえチケット40枚のノルマを達成することができずに、その分自腹で舞台に立ったこともあります。小さな舞台でしたら、出演料がないこともほとんどだし、好きな劇団だったら立てるだけで満足です」
役者として舞台に立つ以外には、演出家の手助けを行う演出助手の仕事を振られたこともあるという。
「役者がいないときに、代役として稽古に立つほか、打ち合わせの際に必要な資料作りや、演出家によるダメ出しをメモする要因として10日間お手伝いをしました」
そのときの謝礼は、5000円ポッキリ。日給500円という計算になり、8時間労働だとしたら時給100円を切ることになるが、サトミさんは「仕事というより、大好きな劇団で応援したいという気持ちがあったので、無償でもいいという気持ちで手伝っていました」と明るい。