政府はいま「75歳年金受給開始」の導入に向けて検討を進めている。そうなれば、定年の65歳から75歳までの10年間は収入がなくなることになり、もし身内が介護が必要となった場合には介護費用を賄えるかどうかにも大きな影響を与える。
例えば、市区町村から「要介護2」に認定されると、1か月の利用限度額は19万6160円となり、週3回の訪問介護や週2回のデイサービスなどが利用できるサービスの目安となる。ただし在宅介護を行なう場合、公的な介護サービス以外の費用もバカにならない。
「医療費やオムツ代のほか、家事代行(2時間6300円ほど)や配食サービス(週2800円ほど)があります。妻が倒れるなどして介護に不慣れな男性ほど、出費がかさむ傾向がある」(介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子氏)