実際に介護にはどれくらいの費用がかかるのか。生命保険文化センターが介護経験者に行なった調査(2015年)では、介護を行なった期間は平均で59.1か月(4年11か月)。介護を始めた人が、自宅の増改修や介護用ベッドの購入などの一時費用に費やした合計は平均80万円で、月々にかかった費用は平均7.9万円だった。
上記の介護期間と月々の費用をかけた額に、一時費用を足した自己負担総額は約546万円になる。75歳年金受給開始となった場合、無収入となる65~75歳の「魔の10年間」には重すぎる金額だ。
※週刊ポスト2017年8月18・25日号