ほかにも、旧知の人が「なぜ、〇〇はローンチ3ヶ月で会員数を10倍にできたのか」みたいな記事が出ている会社に勤めていると、「あぁ、安泰なんだな、ご活躍、嬉しい限りです」なんて思っていたところ、連絡があって「実は……。伸び悩んでまして、なんとかならないですかねぇ……」なんて言われることもある。社長インタビューがウェブで掲載されていても、実際のところ、それは「社長インタビューパック200万円」みたいな単なる広告だったりもする。
そうした企業は超絶優秀トップの下、イケイケの若手が活躍する企業、的な見られ方をしていただけに、その人からの「困ってます……」という相談については「おいおい、お前、実態に即した情報発信をしとけよ!」と思うのですが、やはり成長を目指す段階ではイケイケ感を出した方がいいということでしょう。
盛り過ぎるプロフィールは墓穴を踏むだけなのだが…
しかしながら、ここからが問題です。大手広告代理店や、大手企業の宣伝部や広報部がこうした「イケてるように見えるIT企業」の実力を過大評価し、彼らにとっては案外難しいんじゃないかな……的な仕事を発注してしまうんですよね。
それこそ「最大効果のウェブプロモーションを実現します」みたいなことを書いてしまう。いや、最大効果のウェブプロモーションってのは、ヤフーニュースのトップに載るような記事を出すことだったり、『ワイドナショー』(フジテレビ系)や『サンデージャポン』(TBS系)で松本人志やテリー伊藤から何らかの過激発言を引き出し、それがウェブニュース化され、さらに2ちゃんねる、SNSにも波及し、はてブつきまくる、といった話でしょう。
一時期「ネオヒルズ族」的な方が話題になったこともありますが、超高級外車のナンバーがレンタカーを意味する「わ」ナンバーだったりと、とかくIT系の経営者は「盛る」ことばかり考えている。