投資仲間の多くはデイトレーダーですが、僕は(数日単位でポジションを保有する)スイングトレードが中心。ドル円相場は7月以降、114円台から110円へとドル安円高が進んできたので、チャートを見ても当日の雇用統計が『ドル上昇』への転換点になると思い、ロング(ドル買い)で入りました」
8月4日は、まず100枚(100万ドル)を打診買い。相場の強さを確認しながらさらに100枚、もう100枚と、ドル買いのポジションは計400枚にもなった。同時に、ユーロドル相場にもドル買いでエントリー。土日を挟んだ8月7日も、ドル相場は概ね堅調に推移した。急激に風向きが変わったのは、8月8日夜から9日にかけてだった。
「9日の明け方、急にドルが安くなっているのでネットでアメリカのニュースを見てみたら、トランプ(大統領)が『北朝鮮がアメリカを脅すなら、炎と怒りに見舞われる』などとコメントして戦争リスクが増したことが原因でした。
それでも、こうした国際的な摩擦を原因とした相場変動は2~3日で元に戻るケースが多いのでロスカットしませんでした。そうしたら、トランプと金正恩の舌戦がヒートアップして、あれよあれよと……」
ドル円相場は「核戦争リスク回避」であっという間に1ドル=110円を割り込み、8月11日には108円台をつけた。ユーロドル相場も同様にドルが暴落。浅川氏はそこで損切りを余儀なくされた。